(2018年10月16日 鹿児島市民文化ホール「友愛フェスティバル」にてスピーチしたもの)
初めまして、甫立と申します。まずは僕の簡単な経歴から話します。
僕は、大学を出て広島のアミューズメント会社に就職しました。しかし、人間関係がうまくいかなくなって、3年で退社しました。そして、実家に戻りぶらぶらしていた1年後に脳梗塞を発症し、記憶力に障害が出て、自分に自信が無くなり、ひきこもり生活が始まりました。
それから、僕は17年間親の元でひきこもり生活を続けました。病歴としては、脳梗塞の1年後に精神的に不安定になり、軽いうつ病と診断され薬を処方されました。そのあと数年経って電車に乗ったら発作が出るパニック障害と診断。その数年後は人ごみのある状況で、パニック障害のもっとひどい発作が出て対人恐怖症と診断されました。そうこうしているうちに症状が良くなった時期があって、勝手にひと月ほど薬を止めたら、症状が一気に酷くなって幻聴が聞こえるようになり、統合失調症と診断され、3か月ほど病院に強制入院しました。この入院時の体験は僕にとって、ものすごく辛いものでした。
そして、実はこういった病気が酷くなっていった状況でも、ひきこもり支援団体に繋がったり、思い立って、数回は、病歴を隠して(まぁクローズと言いますけど)アルバイトを始めましたが、ひきこもりだとバレたり、数回はストレスで精神状態が悪くなり、うまくいかずに短期間で退職を繰り返していました。そして、今は統合失調症で障害年金2級を貰って、後は、作業所で働いて、勉強して生活しています。
それで、僕の転機になったのは、社会福祉協議会さん(あのー、社会福祉協議会は長いのでここでは略して社協さんと言いますね。)との出会いです。ちょっとした社協さんのイベントで人の優しさ・暖かさを感じて、そこから、もう十年ぐらい社協さんとは様々な形で繋がっています。なので、鹿児島に引っ越しても、社協さんと繋がりを持ち、ある時、社協の職員さんにここに行ったらどう?と勧められてなんとなく入所したのが、B型作業所アイテラスです。薩摩川内市にあります。
アイテラスでは、農業と軽作業、それからパソコン学習などがありますが、それとは別にアイテラスを経営している方の息子さんが、現役WEBデザイナーで、僕もWEBデザインに興味があったので、そこでWEBデザインのアドバイスを貰う事になりました。そうやって、僕はアイテラスに1年6か月在籍していますが、そこで得たWEBデザインとか様々な実技とか、自分の作業所の中のなるべく人と本音で話すという行動経験を積み重ねていく事によって自分の成長を感じ、ひきこもりから抜け出してきたなーと感じています。
そして、自分の引きこもり体験が何かの役に立てば・・・と思い、ピアサポーターになってみたいと思って、活動をしていたら精神保健福祉センターさんと出会い今に至ります。
そして、最後に伝えたいことがあります。それは、よく就職等で言われている35歳の年齢制限(まぁ、よく言われますけど)は無いと思います。今、僕が目指しているWEBデザイナーには年齢制限はありません。自分の努力次第です。まぁ、努力というのは絵を描いたり、写真をきれいに撮ったりとか、あと他にも、コーディングというプログラムを打ち込む技術を向上させるため、日々パソコンの勉強をしています。
だから、もし自分が働きたいと思うとき、自分の好きな事や、やりたい事を仕事にすることを探す時、様々な人の力を借りればやり方次第では、その選択肢を見つける事が出来るかもしれない。という事を最後にして僕の話を終わりにします。ありがとうございました。